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この記事は、「やりたいこと」リストをたくさん書けない人に向けての記事になります。

「やりたいこと」リストをたくさん書けない人は、やりたいことがないのではなく、「意識したことがない」「言語化できない」「表現しにくい」だけです。

何かしらのヒントがあれば、どんな人でもたくさん「やりたいこと」が思い浮かぶようになります。

そのためのヒントを紹介します。

 

やりたいこと=欲求、として考える

やりたいことを考えるのが苦手な方が意外と多いように思います。これは「やりたい」という単語が「自分の意思が必要」と捉えられているためです。

(自分の意思?)

(何かをしようということ?)

と、考え込んでしまうのですね。

 

そこで、「やりたい」を「欲求」という言葉に置き換えます。

「欲求」であればそれこそ「生理的欲求」などは、自分の意思とあまり関係なく発生します。

「やりたいこと」

=「食べたい」「寝たい」?

 

これは確かにこの通りですが、「人生の目標」みたいなことを考えるのには向いてなさそうにも思えます。

 

しかし、いろんな心理学者が人間の欲求についてさまざまな研究をした結果、わかってきたことは生理的欲求以外にも人間は何種類もの欲求を「最初から」持っているということです。

 

自分の「やりたいこと」は、この「何種類もの欲求」の中に必ずあります。なので、自分で「やりたいこと」考えるのが苦手な方は、「何種類もの欲求」をそのまま利用しましょう。

 

以下、自分の「やりたいこと」を見つける方法を解説していきます。

 

 




 

 

人間の「やりたいこと」は70種類?

現在、さまざまな心理テスト、性格診断がありますが、その判断基準のベースになっていると言われているのが「マレーの欲求リスト」です。

 

これは、アメリカの心理学者ヘンリー・マレーが1938年に発表した書籍

(Explorations in personality)

の中で発表したものです。

 

その書籍の中で、人間の欲求は

  • 11種類の「臓器発生的欲求」(生理的欲求・第一次的)
  • 39種類の「心理発生的欲求」(社会的欲求・第二次的)

の合計50種類の欲求がある、とされました。

 

ただ、「マレーの欲求リスト」は書籍の発表からだいぶ時間が経っているため、いろんな心理学者が「マレーの欲求リスト」をそれぞれ独自に発展させたものがたくさん存在します。

 

この記事では、以下、「心理発生的欲求」(社会的欲求・第二次的)については萩野七重と斎藤勇という心理学者が考案した59種類の「萩野七重と斎藤勇の欲求リスト」を使用します。

 

よって、「欲求リスト」は合計70種類として解説していきます。

 

11種類の「臓器発生的欲求」リスト

以下の欲求リストは「生理的欲求」になるので、「自分の意思」はあまり関係のないところもあります。

 

「やりたいこと」リストに加える項目としては食物欲求飲水欲求感性欲求で「(具体的商品、サービス名)を求めたい」といったところでしょうか。

 

膨張から排泄に導く欲求

性的欲求
性的関係を結び、快楽を得たい

授乳欲求
乳児へ授乳をしたい

呼気欲求
息を吐きたい

排尿・排便欲求
尿や便の排泄をしたい

 

障害から回避に導く欲求

毒性回避欲求
有毒な刺激を回避して逃れたい

暑熱・寒冷回避欲求
適正な体温を維持したい

傷害回避欲求
痛みや怪我、病気や死を避けたい

 

欠乏から摂取に導く欲求

食物欲求
食べ物を求めたい

吸気欲求
酸素を求めたい

飲水欲求
水を求めたい

感性欲求
身体的な感覚を求め、楽しみたい

 

生理的欲求なので、特に意思は関係ないように思えます。

 

しかし、この生理的欲求が全く満たされていないと、心理発生的欲求よりも先に生理的欲求を満たそうとするので、完全に無視してもいいものではありません。

 

生理的欲求が満たされた上での社会的欲求の達成、と考えましょう。

 

参照記事

 

 

59種類の「心理発生的欲求」リスト

心理発生的欲求(社会的欲求・第二次的)は、は社会生活をする上での欲求です。項目は人間関係、組織内での自分の欲求、自分の内面への欲求、といったことが多くなります。

 

「マレーの欲求リスト」が心理テスト、性格診断に使われる理由は、「自分がどんな社会的欲求を持っているか?」ということがわかるため、です。

 

この「心理発生的欲求」は、そのまま「やりたいこと」リストの項目にできます。ただ、表現が抽象的なので、1項目について2~3個の具体的な手順、モノを加えましょう。

 

参照記事

 

すぐ100~200個の「やりたいこと」が書き出せます。

 

次は、「心理発生的欲求」リストです。

 

協調に関する欲求

協力欲求
仕事や活動はみんなで分担して、協力し合いたい

依存欲求
誰かに助けてもらいたい

親和欲求
友達と交流を深めたい

孤立欲求
できるだけ一人でいたい

恭順欲求
信頼できる指導者に従いたい

自己規制欲求
規則正しい生活を送りたい

迷惑回避欲求
人に迷惑をかけないようにしたい

 

 

情的支配に関する欲求

自己表現欲求
自分の個性をアピールしたい

愉楽欲求
みんなと一緒にワイワイ騒ぎたい

愛情欲求
愛する人のために行動したい

恋愛欲求
好きな人の望みを叶えて、その人から好かれたい

自由欲求
誰にも縛られることなく、自由な生活をしたい

不満解消欲求
ストレス解消のために、思い切り気分転換したい

 

保身に関する欲求

服従欲求
上の人の指示に従って行動したい

嫌悪回避欲求
人に嫌悪感を持たれたくない

屈辱回避欲求
人前で笑われるようなことを回避したい

同調欲求
仲間と一緒に同じ事をしたい

批判回避欲求
人から批判されることを避けたい

優位欲求
自分が優位であるために、自分よりも劣った人と仲良くしたい

譲歩欲求
争いを避けるために譲りたい

安心欲求
失敗しそうなことを避けて、安心な方を選びたい

気楽欲求
無理をせずに、のんびりと人生を送りたい

挑戦欲求
危険なことでも挑戦したい

安全欲求
身に危険が生じるような、恐ろしいことを避けたい

拒否欲求
嫌いな人とは付き合わないようにしたい

金銭欲求
お金を確保したい

生活安定欲求
安定した生活を送りたい

 

 

優越支配に関する欲求

権力欲求
社会で活躍できるような、地位と権力が欲しい

反発欲求
やられたらやり返したい

名誉欲求
社会的に名誉のある地位につきたい

自己顕示欲求
注目を集めて、皆の評判になりたい

優越欲求
他人よりも優れていることを証明したい

自尊欲求
自分を認めて、自尊心が傷つかないようにしたい

競争欲求
他人と争いたい

武力を使って、相手を攻撃したい

流行欲求
流行の先端のものを手にいれたい

指導欲求
リーダーシップを発揮して、集団をまとめたい

支配欲求
人に指示や命令をしたい

 

 

関係形成に関する欲求

教授欲求
自分の得意分野について、先生として人に教えたい

集団貢献欲求
所属している集団のために、全力を尽くしたい

援助欲求
弱い人や困っている人の面倒をみたり、世話をしてあげたい

秩序欲求
社会生活において、規則やルールを守りたい

社会貢献欲求
住みよい社会を作るため貢献したい

自己認知欲求
自分がどんな正確なのかを知り、理解したい

承認欲求
できるだけ多くの人から好かれたい

自己開示欲求
親しい人に、自分のことを知ってほしい

 

 

積極的活動に関する欲求

自己成長欲求
自分自身を充実、成長させたい

達成欲求
困難を乗り越えて目標を達成したい

内罰欲求
自分に悪い点はないか反省したい

持続欲求
最後まで根気よく続けたい

知識欲求
勉強して知識を増やし、多くのことを学びたい

自己実現欲求
人生計画をしっかりたてて、日々努力したい

自己主張欲求
自分が正しいと思ったことは主張したい

批判欲求
人が悪いことをしたときは、はっきりと指摘して正したい

趣味欲求
生きがいのために、趣味を持ち続けたい

感性欲求
美しいものを見たり聴いたりして、感動した

理解欲求
ものごとの因果関係を理解したい

他者認知欲求
他人の性格やプライベートを知り、理解したい

好奇欲求
新しいことや、珍しいことを経験したい

 

これらのリストの中には、

「思ってはいたけど、ぼんやりしていたこと」

「考えたことはなかったが、今考えると思い当たるところに気がついたこと」

などがあるはずです。

「マレーの欲求リスト」を利用した「やりたいこと」リスト作りをした結果、自分が自覚していなかった「やりたいこと」が1つ2つ出てくるようなら、これだけで「やりたいこと」リスト作りは成功したといっていいです。

 




 

「やりたいこと」リストからわかること

「マレーの欲求リスト」が心理テスト、性格判断に使われる理由です。

それは、自分の中にどんな「欲求」があるのかを知ることで、心理分析がしやすくなるところにあります。

(専門的には「認知のゆがみ」「交流分析」など)

ここでは、専門的なことは極力さけて、「やりたいこと」リストからわかることを解説していきます。

 

「やりたいこと」リスト項目の有無

「心理発生的欲求」は59種類もあるので、「書ける」項目と「書けない」項目があるはずです。

 

「書ける」項目は、そのまま「やりたい」という欲求があることなので、そのまま「やりたいこと」の達成のために行動するだけです。

 

「書けない」項目については、3種類の考え方があります。

1・その項目の欲求そのものがない

2・その欲求は以前行動して失敗した項目なので、欲求はあっても行動しようという欲求がない(再度の失敗が怖い)

3・その欲求はあるが、最初から実現は無理だと思っているので行動したことがない
(そのため失敗したわけでもない)

 

1・その項目の欲求そのものがない

1については、さらに主な理由は2つ。

「そういう状況にないから」

保身に関する欲求
→ 服従欲求
→ 上の人の指示に従って行動したい

などは、仕事上「上の人」というのが存在しない場合があります。
(社長、フリーランスなど)

このようなケースではいくら考えてもその欲求に関することがどうしても浮かばないこともあります。

その場合は「現時点ではその欲求はない」としておきましょう。

 

「欲求が完全に満たされているから」

欲求が満たされているため、その状況に疑問を持ったことがないようなときです。

情的支配に関する欲求
→ 愉楽欲求
→ みんなと一緒にワイワイ騒ぎたい

毎日、ワイワイやっていれば「日常」なので、特別「この欲求を満たしたい」という発想にはなりません。

 

ただ、状況が変わればこの欲求を思うようになる可能性はあります。

 

 

2・その欲求は以前行動して失敗した項目

欲求はあるけれど、以前失敗したことがある場合、「再チャレンジしよう」とならないこともあります。

 

情的支配に関する欲求
→ 自己表現欲求
→ 自分の個性をアピールしたい

 

人間関係の悩みでよく見かける、「どの程度自分をアピールしていいものか」というところです。自分の個性をアピールしたらどうも良い対応をされなかった、いやな反応が返ってきた、などです。

どの程度が正解か?というのは、その人の人間関係から判断するしかなく、どうすればいいのか全く見当がつかないこともあります。

そんな経験をすると、再チャレンジするよりも何もしないほうが無難、という考え方になりがちです。

こういうときは欲求のある無しとは別に「環境を変える」などの方法を考えるほうが有益です。

 

3・最初から実現は無理だと思っている

考えたことはあっても「無理」という判断をしたため、それ以降考えたことがない、ということです。

単に欲求を考えるだけなら、何を考えてもいいはずですが、「実現できるかどうか?」まで考えてしまうと、「実現できないなら考えてもしょうがない」となりがちです。

 

保身に関する欲求
→ 安心欲求
→ 失敗しそうなことを避けて、安心な方を選びたい

 

というのもあります。

これは人間に最初からある欲求ではありますが、この欲求を満たすためだけに何もしない、というのもちょっとさみしい感じもしますね。

また、あることに失敗したため、それに似たものはすべて出来ないと思っているケースもあります。

小学校のとき、たて笛、ピアニカが苦手

→ 自分は楽器全般が苦手(なはず)

→ ギター、ピアノなんかはとても無理(なはず)

 

一度、「無理だと思ってることは、本当に無理なのか?」と考えてみましょう。

「やりたいこと」の項目の有無について、「やりたいこと」がないからといってその事自体が悪いわけではありません。

自分が「そういう考え方をする傾向がある」ということだけです。

 

 

まとめ

「やりたいこと」リストを作るとわかることは

  • 自分の「やりたいこと」そのもの
  • 「やりたい」と思う理由、思わない理由
  • 自分の考え方の偏り
  • 欲求に対する感情

などです。

 

「考え方」というのは、ほぼ「性格」のことですから、なぜ「マレーの欲求リスト」が性格分析に使われるのか?というのがおわかりいただけるはずです。

ぜひ「マレーの欲求リスト」を使って「やりたいこと」リストを作ってみてください。

「自分の考え方」がはっきり出ますよ。

 

今回は以上です。

 




 

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