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就職、転職を考える際に「営業職」が頭にちらついた人もいるかと思います。

特に「営業」というお仕事は未経験者には、とてもハードルが高いイメージですね。

さらに、その中でも個人が買うものとしての商品単価がもっとも高い「不動産」を売ってくる「不動産営業」という職種は、営業職のなかでもさらに難易度が高いように思われています。

「仕事選びは失敗したくないし・・・」
「自分は営業に向いているのかな?」

そう思った方の疑問に答えていきます。

結論から言うと、不動産営業に向いているかどうかは、その不動産営業(会社)の営業スタイル・営業のやり方に合うかどうかです。

不動産取引には、いくつか種類がある

不動産営業と一言で済ませていますが、

  • 誰に
  • 何を
  • 何のために

が違うと、不動産営業の性格が随分変わります。

まずは、ここを理解しておきましょう。

個人向けと法人向け

不動産取引を個人がするか、法人(主に会社)がするか、に分かれます。

両者は、営業の進め方がまるで違うので、個人・法人営業の両方好きな人と、どちらかが得意でもう一方が苦手、という人に分かれます。

所有と賃貸

所有は「買う」ためのもの。賃貸は「借りる」ためのものです。

「営業」とは不動産を売る仕事というのが一般的ですが、借りる人向けに対するものも「営業」と呼ばれます。

アパート・マンションを借りた事がある人はわかるでしょう。まず、広告を見て不動産屋に行き、担当についた人と話をすると思いますが、あの人達は事務職ではなく営業職です。

担当についたお客さんが賃貸契約を結んでくれると、各会社にもよりますが一般的にその担当した営業職個人に歩合や成績がつきます。

なぜかと言うと、お客さんが同じ人でも、契約までもっていける営業と、もっていけない営業がいるからです。お客さんが借りる気満々で来ても、担当についた営業のレベルによって結果が変わるからなんですね。

これは、お客さん側からは自分のことしかわからないので、イメージしにくいところです。しかし、不動産会社からすると「お客さんが契約するまでの難易度や条件がひとりひとり細かく違う」からです。

これを的確に見切って進めていかないと簡単には契約までいかないんですね。




実需と投資

先程の所有ですが、実需と投資に分かれます。

何のために買うのか?という所有の目的の違いです。

実需というのは、自分が買った家、マンションに住む目的で所有すること。

投資は誰かに貸す目的で所有すること、です。

不動産会社によって、投資用不動産専門とか、どちらも販売しているとかその会社の「色」があります。

営業する側から見た実需と投資の違いは、同じ人に何回売れるか?というところ。

実需は1回買ってもらったら少なくともその人からは20年くらいは次の物件を買ってもらえません。

(お客さんを紹介してもらうことはある)

投資は、同じ人でも2つ、3つ買ってもらえることがあります。

これは、都会に住んでても地方の投資物件とかを買えるため、などの理由があります。

(年収7~800万の人で分譲マンションを3部屋持ってたというお客さんも)

一戸建て(土地含む)と分譲マンション

売るものが違うと、微妙に客層が変わります。一戸建ての客層はほぼ家族になります。ファミリー層を相手にするのが得意、とする人は一戸建ての営業の方がいいかもしれません。

分譲マンションもファミリー層が基本ですが、独身でも買う人がいます。働き盛りの若めの人もいますし、旦那さんが亡くなってしまって一戸建てだと広すぎるので持ち家を売って、分譲マンションを買って1人で住む、という人もいます。

両方経験したことがある人が言うには、
「一戸建てを売る方が手間が多い」
とのこと。

販売と仲介

仲介は借りるイメージですが、不動産を販売する方でもやってます。

販売は自社物件、仲介は他社物件を売ることになります。

(正確には仲介は、お客さんを紹介するだけで、実際の契約行為は紹介先の販売会社がする)

これはお客さん側から見るとほとんど違いはありません。自分が契約しようとした物件を買うなり借りるなりすることができればいいだけです。

ただ、会社側からすると大きく違います。

仲介の場合は、お客さんの条件を聞いてそれに見合う物件を紹介すればいいので仲介のほうが、販売よりも物件を選ぶ自由度は高くなります。

また、自社で物件を開発しなくてもいいので販売物件のための資金調達とか、物件の売れ残りなどを気にしなくてもいい、というメリットがあります。

それと比較すると販売の方が契約までの難易度がさらに上がります。販売用の物件は決まってるので、お客さんが買う気になっても自社の物件では条件が合わない、それが解消されずに契約にならない、ということもよくあります。

特に小学生がいる家庭は学区の問題があって、『学区内なら契約するのに』とよく言われました。

(各自治体によっていろいろな決まり事があります)

販売する会社にとってのメリットはやはり利益率です。

売買の仲介の場合、物件側と契約者側の両方から法律上最大3%+6万円(計6%+12万円)もらえますが、「うちは1%しか出せない」という会社もときどきあります。

(「最大」なので特に問題はなし)

それと比べると販売の場合、大手不動産会社の売上総利益率は約20%あります。

大手の場合物件をたくさん持っているので、お客さんの条件に合いそうな物件が多そうですが、中小・新興不動産会社の場合販売物件が「一つしかない」ということもあります。

その場合、物件の条件がかなり限定されるので、条件の合わないお客さんに対して
契約しようとすると
「ねじ込んでる感じ」
がします。

(そもそもお客さんの100%希望通りの物件はありませんが)

このあたりが営業職のイメージが今ひとつ良くない原因でしょう。

物件を売るのが個人か法人か

先程の個人向け、法人向けは買うのが誰か?という分け方でした。

こちらは売る人が個人か法人か?という分け方です。

売るのが法人というのは、通常の不動産販売で多く見られるものです。売るのが個人というのは個人の所有物件を売りたいというものです。通常は中古売り物件とされるものです。

実は、この中古物件を売るのは営業の仕事ではあるのですが、現状売る予定がないところに
「あなたの物件をうちに売らせてほしい」
という営業の仕事もあります。

(六本木ヒルズを作る際に、計画から10数年間、まわりの一軒家を口説いてまわったとか)

おおよその不動産販売の種類は以上になります。

不動産取引をしようと思う人、不動産会社に就職しようと思う人は予め知っておいて損はないと思います。




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